サクラが舞う学校の校庭。つまらない校長の話の後に続く数々の話から逃げるように、
体育館の窓から見えるそれを眺めていた。
あんなに舞ってしまってよくもまぁ、なくならないなぁ。とおかしなことを自分に語りかける。
綺麗だよなぁ…。答えにならない答えを返す。
幻想的。とでもいうのいうのだろうか。不思議な気分を覚えさせる桜色の波。
ひらひらと舞うそれらは青空をバックに美しさをます。…桜と蒼。
二匹の龍が頭をよぎる。とっくに卒業してしまったモンスターハンター。
そもそも原因不明で消えたデータが発端だ。
この世の中には、この世界にそんな龍が存在して欲しいと思う人もあるかもしれないが、
僕ははっきり言ってごめんだ。
混沌の無秩序の世界が今の人間達の幸福になるとは思えない。
今の、だ。
桜は儚さや生命力。美しさ。または罪の象徴として扱われることが多い。だが、そんなものではない。
それらを、その言葉で表現できる域を超えている。
小さな花びらが風の形を形成する。風見える、そうゆう感覚にもなる。
風。春には桜を舞わせ、夏には一瞬ばかりの幸福を、秋には木々の葉を落とし、
冬には家の暖かさをしみじみ感じさせる。
風は好きだ。操れたら、と思うがそんなことが叶ったら僕はどんなことに使うだろうか?
きっといいことだ。軽く笑いながら僕が答える。
「これで全校集会を終わりにします。」少し背の低めの女子が礼をして、
逃げるような早足で挨拶位置から離れる。
かわいい。とは思う。だが、付き合おうとは思わない、どんな相手でも。
恋愛なんていう感情は、もとを辿れば人間という種類の生命を保存するという
遺伝子に刻まれた本能の発展したものだ。
僕の考えはそうだ。
別にいいじゃん、好きなら好きでさ。僕がいう。
遺伝子にまで刻まれた人間の幸せってことだろ?とも言った。
ほとんどのことで二つ以上の意見が発生する僕。
二重人格とも呼べるのか?と思ったことがあるが、そこまで大げさなことじゃあない。記憶は共有している。

雨が降っていた。帰り道がいつも一人というわけじゃない。
けど、部活の関係で僕だけ一人で帰る羽目になる。しかし自由でいいのだが。
つまんないじゃん、一人じゃ。と僕がつぶやく。
強いとはいえない雨。合羽を忘れた僕はどうしようもなく濡れる。
気持ちがいい。
あぁ、本当だな。
濡れてる前髪は長く、片目を隠している。いい加減邪魔だ。
でも、髪短いと変じゃん、僕。
美しく散った桜の花びらは惨めな色に変わって雨に流されている。
静かに降り続ける雨は桜以上に儚かった。いや、それに濡れてる僕らが儚かった。

月が見える。久しぶりだな。
ここ数ヶ月のあいだ、見ることの無かった月。そして星。
去年出来なかった月見。今年こそは、と思う。
月に手を伸ばす。
静かな夜が眠気を誘う。
かすかな風が顔を撫でる。
もう少し見たいのに…。






ちょっと書きたくなって書いた。後悔はしていない。 物語じゃねぇ!その上、まとまってないし、短いし、文がおかしいし、……etc。 幾つ悪いところがあるかわかったもんじゃねぇ。 でも、まぁ、結構書くのは楽しかったかな。 自分の気持ちというか、そうゆうものを自由に書いた。 といっても、テーマは春。 過去のことだから、少しばかりずれたかもな。 次は梅雨っちゅうので書いてみたい。 感想たのむぜ?
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